正常な排卵と同様の様相があるにも関わらず、排卵していない状態をLUFSといいます。
具体的には、卵巣に充分に成熟した卵胞(この中に卵子は含まれています)ができ、排卵期には排卵と同じホルモンの動きがあり、排卵後にはしっかり黄体ホルモンも分泌され、ホルモン状態は完全に高温相に移行している。しかし、超音波検査を行なってみると排卵せずに、卵胞がそのまま残ってしまっているという状態です。LUFSになってしまった場合、高温相は短く10日くらいで月経がおきてしまいます。
よく黄体機能不全と診断され、内服薬や注射薬による治療をされている場合があります。しかし黄体機能不全は、このLUFSが原因の多くを占めています。排卵していないわけですから、内服薬や注射薬による治療は全く無駄になっている場合があります。
原因
LUFSの原因は複数、考えられます。まず、陳旧性の腹腔内炎症のために、卵巣が癒着している場合。次に、子宮内膜症病変があって卵巣の表面が固くなり、卵胞の周りに卵の殻をかぶっているような状態である場合。また、局所的に働くホルモン、酵素に異常があった場合です。
排卵期にはいろいろなホルモンや蛋白分解酵素が働いて、実際の排卵がおきます。三つ目の原因を臨床上診断することは不可能ですが、実験室レベルでは調べることでがきます。ホルモンや酵素などの阻害剤を加えてリサーチを行なうと、排卵障害が起きることがわかっています。
検査方法
排卵前後に超音波検査を行なってみて初めて、LUFSの診断をすることができます。
治療方法
毎回LUFSが起きているわけではないので、排卵がおきたときこそ確実に妊娠するようにトライするしかありません。実際に6回続けてLUFSが起き、「残念だけど今回も駄目です」と6回繰り返していた方が、7回目には排卵して即妊娠したというケースもあります。
しかし、LUFSがたびたびが認められる場合には、体外受精がよい不妊治療方法であると考えられます。

