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Suwa Reproduction Center

不妊治療について  ー 原因となる疾患

抗精子抗体陽性

抗精子抗体は、精子に対する抗体です。この抗体が、女性の体の中で作られてしまった場合、絶対不妊(体外受精でしか妊娠しない)の原因になります。
抗精子抗体には、抗精子凝集抗体と抗精子不動化抗体があります。
抗精子凝集抗体には、精子の頭部と頭部をくっつてけてしまう抗体、精子の頭部と尾部、精子の尾部と尾部をくっつけしまう抗体があります。大きな精子の凝集塊を作ってしまうため、子宮内への進入が妨げられてしまい、妊娠が成立しません。

抗精子不動化抗体とは、精子の尾部(精子の尻尾)に働き、精子が触れた途端に、その運動を止めてしまうものです。運動性のない精子には自力での受精能力はありませんので、妊娠は成立しません。不動化抗体も何種類かあることが知られています。




検査方法

抗精子抗体の検査は、血液検査で可能です。本来はすべての患者さんに検査を行なう必要があるのですが、この検査は保険適応が認められていないため(保険行政の不妊症に対する差別を感じます)、当院では1万円が必要となってしまいます。このため当院では、性交後検査が不良の場合にのみ、検査することにしています。

以前はコンドーム法といって、性交の際にはコンドームを用いる方法が採られていました。女性が精液に触れない期間を設けることによって、抗体価が下がり、自然妊娠が可能といわれていました。しかし、これは過去の遺物の治療法であり、現在は体外受精のみが有効な治療方法です。(体外受精の絶対適応)

また、この抗体は男性にも証明されることがあります。本来、男性の体の中においては、精子と自分自身の血液とは関門があって、絶対に接触しないようになっています。しかし精巣、精巣上体、精管に炎症があって、精子が直接血液と接してしまうと、抗精子抗体ができあがってしまいます。精液検査で精子の凝集反応として認められます。

こういった場合、精子の凝集塊があっても動いている精子がたくさんいれば、自然妊娠も可能です。しかし、ほとんどの精子に運動性がなく凝集しているのであれば、顕微授精を用いた体外受精でしか妊娠は不可能です。